心の世界とは想像による未来へのイメージ、そして過去の記憶の2種類しかない。
体験に基づく記録としての過去でさえ、いったん心の領域の管理化においては、想像と同じ世界で扱われているといってもいい。つまり、人の心とは現在、過去の時間のない、現実を超越した四次元であると考えることもできる。
人間はある部分で神と同等の能力を持っている。それは不可能を可能にする力だ。
まず心でイメージすることにより、それを現実に置き換えればいい、ただそれだけだが大抵のことは実現できるはずだ。それが神の業として認識に欠けるのは、時間という、人間が作り出した定義に蝕まれているからだ。
イメージ上では現実、未来は同一の領域として扱われていることを思えば、これは当然であるし、むしろ、イメージ可能な未来は、現実の未来であるといっても過言ではない。
さて、シリーズのVol2、オルゴールでは、逆のパターンが行われている。
つまり、現実(思い出)をイメージに格納することである。そこ(心)では時間に左右されていないことを先も述べたが、戻りたかった過去に瞬時にアクセスすることが可能になるのだ。
ところが、物語ではそれを望む依頼主が老体の夫婦であり、格納されるのは、若い女性の心。
時間は人は老化させ、死を余儀なくされる。それは心も例外ではないのだ。老夫婦はそれを最も恐れていたのだ。
その野望は、降矢木達の活躍?によって阻止されてしまうのだが、思い出を保存することに関していえば、これは悪ではない。それを実行するにアナリスト数名の命が必要だったのが、致命的な失敗であったのだ。
ところでDAPSリプレイは今作から搭載されているが、なにぶん後付要素で、ほとんとキャラが棒立ちで台詞を読み上げる展開が多く、鑑賞するにはクライマックスまで厳しい展開だ。
それでも懐古な音楽は聴く価値があるだろう。ストーリーもさながら、シリーズ中、名作の一つである。