伝説の相場師と呼ばれた老人の手ほどきによって株式の世界に目覚めた若者が、知略の限りをつくして大手銀行の不正に立ち向かっていく姿を描いた痛快社会派ドラマ。株式の何たるかをわかりやすく解説しつつ、そのトピックは硬派なままに、徹底的にエンターテインメントとして見せきった手腕は大したものだ。善悪の図式を明快に描くことで、社会派のテイストを劇画調がやや上回ってくるバランス感覚も、ドラマを程よく見やすいものにしている。
状況説明に手間取ってややもたついた前半部から一転、第7話あたりから後半にいたるドラマの高まりぶりが実に素晴らしい。また、テルコ(八千草薫)と小塚(植木等)の因縁の関係が次第に解き明かされていくサブストーリーが、このドラマにさらなる奥行きを与えている。長瀬智也が大人の役どころに新境地を開いた点でも、重要な作品と言えるだろう。(麻生結一)
2話目。小塚氏に株を保有する事を許された主人公が購入した会社は、社長が牛耳る内部がバラバラな会社であった。会社と株主の関係を再考させられる回。3話目。デイトレードを題材にした主人公の成長が見られる回。子供の視点は、曇りが無く、大人の恣意的な思惑がないと感じさせられる回であるが、マネーゲームとは果たして収益のみを追い求めるのであろうか、小塚氏の行動に人間性を感じさせられる作品となっている。