伝説の相場師と呼ばれた老人の手ほどきによって株式の世界に目覚めた若者が、知略の限りをつくして大手銀行の不正に立ち向かっていく姿を描いた痛快社会派ドラマ。株式の何たるかをわかりやすく解説しつつ、そのトピックは硬派なままに、徹底的にエンターテインメントとして見せきった手腕は大したものだ。善悪の図式を明快に描くことで、社会派のテイストを劇画調がやや上回ってくるバランス感覚も、ドラマを程よく見やすいものにしている。
状況説明に手間取ってややもたついた前半部から一転、第7話あたりから後半にいたるドラマの高まりぶりが実に素晴らしい。また、テルコ(八千草薫)と小塚(植木等)の因縁の関係が次第に解き明かされていくサブストーリーが、このドラマにさらなる奥行きを与えている。長瀬智也が大人の役どころに新境地を開いた点でも、重要な作品と言えるだろう。(麻生結一)
11話目。マツバ銀行の合併が進むなか、不気味な動きを見せる白戸たち、最後のディールまでのこり少し。そして事件の佳境は?最終話。山崎執行役を沈める手段とは、マツバ銀行に恨みを持つ集団が起こす騒ぎとは、過去現実にも起きた某銀行の騒ぎを髣髴させる事件とは?そして、マネーの世界に生きる主人公とそのライバルの末路は?これで最終話のヒューマン金融ドラマ。